2012年 05月 03日
【日時】2012.5/3(木) 10:00~18:00 【場所】正智深谷高校演劇部 【芝居】別役実/作「六月の電話」 ■■【往診内容】 ▼別役作品は、演技の基礎、特に「物言い」と「感情」が出来てないと、芝居が成立しません。 でも頑張ってセリフも入れ、難しい芝居に挑戦の心意気はヨシっ、です。 ▼芝居は関係なんだ、関係でエネルギーがでるんだ、と言うところから出発して、セリフを放物線で、どんどん直していきました。二人ともどんどん直っていき、リアリティが産まれていきます。これは驚きでした。 これは芝居への真剣な向かい方の成果でしょうね。 ▼問題は、このリアリティを、ドンだけ自分のものに出来るかッスね。 頑張れ二人&佐竹! ▼昼のカレーが美味しかった。 ▼久しぶりに浦和北の4人の部員と、二人の顧問に会えて、これもちょー美味しかった。 ■■【感想】正智深谷高・顧問/佐竹先生 ▼雨が激しく降るなか、浦和北高校演劇部の四名の皆さんと田村先生、山口先生をまずお迎えし、うちの部員と顔合わせしてまず感動。そして若林先生が到着し、全体のミーティングが始まる。 ▼まずは先生の演技についての講義から始まりました。イメージ、無意識、脳の勘違い、何かにとらわれること、役者の感情をはっきりわからせる芝居の線づくり、外に集中、アレッ、セリフを入れる、などのお話をしていただきました。 ▼この芝居のテーマは存在証明ということですが、存在証明についてもご講義いただきました。 痛みが存在証明、芝居が存在証明、そうです。人それぞれに証明のしかたがあります。 何かにとらわれている(夢中になる)と人は生き生きするというのも本当だと思います。 ▼そして直しに突入。女の衣装、髪型についてダメ出しをいただき早速変更。役者の顔がはっきり見え、役柄もわかりやすくなりました。 演技の直しは、セリフの言い方とやりとりについて時間をかけて指導していただきました。 セリフを不必要に大声ではらず、思いきって弱く言い、アゴストをしっかりする。衣装・髪型とセリフの言い方を変えるだけで、もう高校生に見えず、憂いのあるしっとりした女に生徒が変わりました。どんどん芝居を見たい感じ、セリフを聞きたい感じで舞台に近寄って行きたくなり、セリフを聞いてドキドキ…。いつも見慣れたうちの部員ではなくなりました。 ▼男が出てきてからも、ひたすらやりとり、セリフの直しが中心でした。ひたすら台本に忠実に、役者の感情や、やりとりが観客にわかりやすいように、直してもらいました。するとすっきりわかりやすく、無駄なく内容が伝わるようになりました。セリフの言い方は、最初低く出て、高低を使う、シャクリがあればそれを徹底的に直す、高低が出来たら緩急も、語尾を落として、セリフを自然に入れること、二拍子でセリフを言うことなどを徹底的に指導していただきました。 ▼今まで違和感がありながら、どう直して良いのかわからなかったんですね…。自分の劇に対するイメージがいかに希薄だったかわかりました。若林先生は明確で強いイメージがあり、それを役者やスタッフに、粘り強くまた丁寧にわかりやすく指導し、芝居を確実によくしていただきました。もう、驚くことにどんどん会話ややりとりが自然になっていきます…。どんどん芝居が普通になり、それを見ている私も普通に見いってしまっていました。 ▼自分の反省として、台本解釈や演出、演技指導上で真逆に指示していたり、わかっていなかったり、分かっていても足らなかったり、教えかたにしても、根気や丁寧さが足らなかったり、フツーを創るのがこんなに難しいのかと痛感しました。 ▼しかしやはり、今回も冷静に自分の至らなかった部分を受け止めることができたのはこれまでとの違いで良かったです。敵を知り、己を知れば百戦危うからずやと昔から言いますが、自分の実力と得意分野、できることと出来ないことを把握し、あとは相手、台本を理解し、生徒たちの個性を理解しその味を素直に出すようにする…。力を抜き、余計なことを考えず目の前の芝居に集中すればそれができると思います。 ▼ヘンな動きや突拍子もない動き、声色はすぐできますが、その分あさく、感動には遠いです。何気ない自然さを表現するのが一番大変だと理解できました。 ▼話しは違いますが、意識の高さ、浦和北高校演劇部の皆さんの、熱心な見学態度は、うちも顧問、部員一同見習わなければならないなと思いました。熱いまなざしで芝居を見つめる皆さんの視線、オーラはとても強く凄く刺激になりました。 田村先生、山口先生も雨の中遠く深谷の地まで足をお運びいただきありがとうございました。優しい言葉を部員やOBにまでかけていただき、本当にありがとうございます。 そして、若林先生、いつもいつも大変ありがとうございました。 先生がおっしゃられたように、全部先生に頼るのではなく、応用して、先生がいなくても良い芝居が創れるように頑張ります。 今日はありがとうございました。 ■■【感想】 浦和北高・顧問/山口先生 ▼深谷駅はレンガ造りの駅舎、高校までの道には、神話に出てきそうな池や朱色の橋があり、学校につくまでに今日のドラマチックな出会いの予感がありました。 久々に若林医院を見学させて頂きました。始めに、個性派ぞろいの一年生男子軍団を巻き込んだお話で場を盛り上げつつ、みんなをほぐして頂き、スタートしました。 いつ観ても、すごく楽しい時間。 別役さんの芝居を選んだ正智深谷さん。本当にすごいと思い、さらにほぼ2人芝居なのにも驚き(台詞量が半端じゃない)ました。 ▼午前中は主にイメージの話と台詞の言い方(放物線)。本番一週間前でも役が決まってすぐの時も、この2つは重要なのだと思いました。 いままで練習してきた動きと同じでも、台詞の言い方や、動きの間にワンクッション入れることで、自然になり、芝居の線が生まれ、流れたり、生きてる芝居になっていくのがよくわかりました。 台詞の言い方は、放物線というお話でしたが、さらに単語の語尾語頭が同じ音に戻ってくるとリアルではないという説明にすごく納得しました。授業を振り返り私もやってるかもと反省しつつ連休明けに生かしてみます。 ▼毎回同じ事を話して頂いているのですが(放物線とか)、例え話や、図がバージョンアップされていて(特に放物線の図がわかりやすくなっていました!)、聞けば聞くほど自分の中にイメージが広がっていくと強く感じました。 ▼今回は、見学させて頂けてすごくお得だったのに加え、正智深谷の部員の皆さんに笑顔と元気とお菓子を頂きました!ありがとうございました。 ■■【感想】浦和北高・顧問/田村先生 ▼若林先生ありがとうございます。すばらしいこどもたちが、すばらしいおとなたちに、出会えることのすばらしさに、感無量です。演劇で、人が成長する姿が、心からほんとに愉快!埼玉演劇家族に感謝です。 ■■【感想】 正智深谷高校演劇部 ▼女1 稲岡 真絵 今日は来てくださりありがとうございました! 今日の稽古も新しいことが発見できて本当に充実した1日でした!!!! 今日のことを定着させしっかりこれから本番まで稽古していきます! ▼男1 江森章紘 セリフをなるべく低い位置から高い位置に放物線を意識して言うようにすると楽になることが実感できました。まだ完璧にできるようになっていないので、もう一度台本をよんで確認したいです。 ▼1年・外山 雄伍 お疲れ様でした! 今回はアドリブの演技をやらして貰いスッゴク楽しかったです! 次に来て頂ける時までにはもっと上手い演技が出来る様に頑張ります! ▼1年・多田百合菜 先輩方の演技がより大人っぽく、リアルに近づいたと感じました。 1日で演劇の雰囲気がガラリと変わってすごかったです。 今日見たことを生かして、これからも頑張りたいと思います。 ▼1年・マスクマン 今日は色々なことを学ばせていただきました。 アドリブでの芝居は楽しかったです。また今度来て下さいね ▼1年・山崎菜那世 私は中学のときから演劇をやっていましたが、あんなに細かくやってなかったので凄いなぁと思いました。 先生の教え方がとてもわかりやすくて聞いていて理解しやすかったです。 今日はとてもいい勉強になりました。 ▼1年 松坂 自分は、高校に入るまで演劇に触れたことがなかったので、まだ、何が良くて、何が悪いかよく分からないのですが、今日、若林先生の指導で、先輩方の台詞が今まで以上に聞きやすくなっている気がして本当に凄かったです。また、今日一日、若林先生のお話を聞けて沢山の事を学べた気がします。 今後も、先輩方のサポートができるように、頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします。 今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました。 ▼1年・金子朋樹 セリフの言い方をちょっと変えるだけで見る方の印象がだいぶ違ってくるのは驚きました。 今度いらっしゃるときもまたいろいろと教えてください! ■■【感想】 正智深谷高校演劇部OB・師岡 ▼先日はお忙しい中、朝からご指導いただきありがとうございました。 私が感じた感想を送らせていただきます。 ▼イメージについて、梅干しの話から人がどう感じるか、自分がやっていることの存在証明など深い話を1時間ほどしていただきました。新入生にとってはまだ難しいところもあったかもしれませんが、2年生や私たちにとってはうなずきが止まらないお話でした。導入から人の心を掴む力があり、素晴らしい先生だなと思います。 ▼私達の脳はバカであり、本物や写真などを実は認識できていないことを知ったときはとても驚きました。映画に興奮するのはなぜかという説得力のあることからも学びが深くなりました。 稽古では台詞の言い方やしゃくりについて何箇所も丁寧に治していただいたり、アゴストを活用することで低い声を出すことで芝居を引き付ける力をつけていただきました。高校生から普通の大人への圧倒的な演技の変化に目が離せません。普通へ普通へ向かって調整し、本当に普通に話している状況を作り出した技術は圧巻でした。 ▼二人芝居のため、周りの空気を考えて参加者にも光を当てる気遣いは見ているこちらにも優しかったです。正直、芝居を作る態勢がまだできておらず、不快にさせるところも多々ありましたが、それでも笑顔で対応していただきありがとうございました!今後もまた機会があれば力になっていただけると非常に助かります。 ▼浦和北高校の先生と生徒のみなさんも遠方から参加していただき本当にありがとうございました。みなさんに見ていただくことで、新たな刺激や頑張っている人達の姿勢を知ることができてこちらが勉強させていただきました。地区は違いますが、今後も演劇を通じて交流を深め、素晴らしい作品を作れれば有り難いと思います。若林先生やみなさんと同じ時間を過ごせたことに感謝いたします。ありがとうございました! ■■【感想】 浦和北高校演劇部2年・佐藤冴香 ▼今日は稽古を見せて頂きありがとうございました! あっという間でしたが密度の濃い時間を過ごせてとても楽しかったです! ▼以前もお聞きした「放物線」を、今日はまた違った表現で聞いてより理解が深まった気がします。 役者がセリフを言っているのを聞いていても、放物線で言うだけで耳に体にすっと入ってきて、聞いていてとても気持ちが良かったです。また、落ち着いたセリフになったので役者間の空気もゆったりして劇の雰囲気が出てきたように感じました。自分も放物線、今日学んだ事を応用して出来るようにします! ▼今日は若林先生のお話一言一言に感動の連続でしたが、特に「無意識」と「イメージ」のお話に感動しました。無意識に何か動き、作業をしていながらも、意識は外に向けられている。 「そこに捕らわれる」というのを目で見て、「無意識」をコントロールする事で、劇が大きく変化する事が分かりました。 ▼それからイメージのお話。 イメージの大切さは日頃から部活で痛感していましたが、「脳はイメージと本物を区別できない」と聞いて、どうしてイメージは大切なのかが分かりとてもすっきりしました。 ▼そしてエチュードをやらせて頂きありがとうございました! やった後「テンポとかだめたったなぁ」とか、いろいろ思うところはあったのですが、すごくすごく楽しかったです!!!何も考えず楽しむという事がどういう事か、改めて体感する事が出来ました。 ▼今日一日、今後につながるヒントをたくさん頂きました!本当にありがとうございました!!! ■■【感想】 浦和北高校演劇部2年・大塚由貴 ▼久しぶりに若林先生の直しを見させていただき、また一ついい経験が出来ました。 若林先生、正智深谷さんの皆さんに感謝です! ▼今回もやはり放物線の話が出て、今までは見学させていただいた時にどこがおかしいとか実際よくわからなかったのですが、今回は『あれ、今の少しおかしかったかも。こう言ったらいいんじゃないかな。』とか考えながら見ていたら若林先生のおっしゃったのと一致することが少々あったので、前よりわかってきたなと実感しました。 ▼でもこの放物線の話で芝居の雰囲気や役のイメージがあんなにも変わるとは思ってなかったので感激です。役者のお二人も私と同い年ながら吸収がとても早くて素晴らしいなと思いました。 ▼細かいことですが、アゴストや差をつけることは私もよく出来てなくて注意されるので、改めて客観的に見て学ぶことが出来て良かったです。 ▼無意識やイメージのお話はわかるようでわからない…正直私にはとても難しいです。 梅干しの例えはわかりやすいのですが(笑) とりあえず意識を外に持っていける役者になれるよう頑張ります。 ▼改めまして、若林先生、正智深谷高校の皆さん、本当に貴重な一日をありがとうございました。楽しかったです! ■■【感想】浦和北高校演劇部2年・佐治那奈美 ▼今回も若林先生の稽古、とっても勉強になりました!ありがとうございました! さ台詞を直していく際、放物線にフレーズを張り付けていくイメージと仰っていたのが、すごく分かりやすく、今までよりも理解が深まりました。そして、どんどん直っていくのを観て聞いて、とても気持ちよかったです。 ▼また、芝居の立体化の話や意識と無意識の話、イメージの話など本当に勉強になることばかりで、来てよかった!!と心の底から思いました。 ▼エチュードもやらさせていただき、改めてエチュードの難しさ、楽しさを感じました。こういった形でも役同士で触れ合うことが出来るんだと気づかされました。 ▼台詞を普通に言うこと、本気で感情を出すこと。普段ありふれていることが、どんなに難しいことかといつも思いますが、今回はそれに繋がるヒントをつかめた気がします。このヒントを自分たちの力に変えられるように頑張ります! ▼本当に本当に楽しい時間でした!ありがとうございました!! ■■【感想】浦和北高校演劇部2年・佐々木恵理香 ▼今回で若林先生の直しを見るのが4回目でした。毎回、直しをする前に話されることがすごく分かりやすくてイメージを作りやすいです。 ▼今回学んだことは、セリフの言い回しから、動きなどたくさんあるんですが、特に心に残ったことを書きます ・平面な芝居と立体的な芝居 ・役者の気持ちがお客さんに伝わると、お客さんが芝居に囚われてくれる ・ポロっと落ちるセリフは客に届く ・しっかり反応をすれば、セリフがしゃくれない あと、改めて思ったのが「あごスト」の重要性と差でした! ▼たくさん学ばせていただきありがとうございました!
by tetsubin5
| 2012-05-03 21:53
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