2017年 03月 10日
【日時】 2016.11.23(水) 【場所】 劇団シナトラ・籠原練習場 【ワークショップ】「立体的な演技へ」 ■■【往診内容】 劇団シナトラさんの本番が終わった直後にも拘わらず、シナトラさん主催のワークショップが開かれ、講師として参加。 演題「立体的な演技へ」(副題)中心を外にシフトする シナトラさんの芝居はいつも楽しい。アマチュアとはいえ、もう長年関わっている方がほとんどなので、個人の力が素晴らしい。しかし、いつも感じるのは、お互いの関係が弱いので、芝居の線がこちらに立ってこない。したがって小さな会場だといいのだが、大きい容れ物になると、芝居が「立体的に立ってこない」のがハッキリ出てしまう。もったいない。シナトラさんの唯一の弱点だと、私は密かに思っていた。でも、これは多かれ少なかれどんな集団にもあり得ることだと思う。芝居はかなり出来てるのに「もう一つ膨らまない」と感じるとき、原因はほとんどそこにあるのだ。 で、このWSの講師お話があり、一般の受講者も含めて、いいタイミングでレクチャーさせてもらった。 ▼最初に、「意識の中心を自分から外に作ることの大切さ」「それは脳をだますことで、コペルニコス的転回に近いものがあること」をしっかりレクチャーしてから具体的な訓練開始。 ▼目の前のもの、心の中の思い出、臭いや音に「気づき」「驚く」ことから始める。 ▼次に、用意した短いコントを参加者にやってもらう。台詞を憶えることで、中心がいったん自分の頭(左脳)になってしまう。それを外に解放できるかが本日のWSの主眼。 結局、2時間の予定が4時間になり、皆さんの熱心な聴講と実習が続いた。 「中心を内から外へ」というのは、人間の解放そのものに繋がる作業なので、自我で凝り固まった人にとっては大変な作業だが。一端わかってしまうと、こんな楽しく、心躍ることはない。ある意味快感原則のにそっていることなのだ。 今日のこのWS、何かのキッカケになってくれればと願いながら終了。 ■■【参加者・感想】 ▼ 桑原 悠 (くわさん) 栃木県から参加 先生の熱のこもったご指導は、大変魅力的に思いました。4時間が大変短く感じました。 一番印象に残ったのは、語尾のアクセントです。語尾は上に上げるのではなく、下に下げた方がリアルに感じるなんてことは、これまで全く意識してませんでしたので、大変勉強になりました。その他にも小脳まで演技を持っていくというお話や驚きの重要さのお話など、沢山のお話を先生からお聞きすることができ、大変有り難い4時間を過ごすことができました。 短い感想文で恐縮ではございますが、最後に先生のお話で感動したお話がありましたので、追記させて頂きます 。 自意識以外は自分のものではない。この皮膚ですら、神様から頂いた借り物という風におっしゃられてたと記憶しています。 先生の言う通り、自分の体を大切にしないといけないのは、その自身の身体ですら自分が身にまとっている借り物だからということだと私は解釈しました。 本当にその通りだと思いました。これからも自分がまとったこの身体を大事にし、粗末に扱うことなく、感謝の気持ちを持ち続けたいと思います。 繰返しになりますが、昨日は大変貴重な体験をさせて頂きまして、本当に有難うございました。 かなり冷え込むようになって参りました。どうぞ、お体ご自愛下さいませ。 3月の公演会、楽しみにしています。 ▼ 牧野翼(マッキー) 深谷第一高校 平面的な'お芝居'から立体的な"演劇"にするということで、お話を聞いた中で難しいこともあったのですが、自分の体で実際にやってみると理解を深められ、少しながらも自分が役者として成長出来たように感じます。今後は教えて頂いた事を"無意識"に出来るように頑張っていきたいと思います!それと、教えて頂いたことを同じ部活の仲間にシェアして、もっと楽しめる演劇にしたいと思っています。 本日はご指導頂き本当にありがとうございました!また機会がありましたらよろしくお願いします! ▼ 黒沢文章 (劇団天末線) 講師助手として参加 参加された中で演劇未経験の方が、一番成長されたのがはっきり分かりました。栃木から来たフットワークが軽い男性と、高校生二人が成長したのではないかと思います。 高校生に関しては、まだ伸び白がある感じがあり今後期待が持て、栃木の方は元々声質がいいので天末線に引き入れたいくらいです。 というのは冗談で、殻をやぶったら化ける、最後のWSで指導を受けたトラアナの役者お二方だと思います(ごめんなさい、名前失念)。これは僕個人楽しみです。 個人的には普段から言われてるはずなのに、今回のWSを通して全く出来ていなかったことを痛感しました。頑張らねば・・・。
by tetsubin5
| 2017-03-10 11:37
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